資産一億円への道 diary

資産一億円達成のための道しるべ

本日の下げについて ~経済統計との関連で~

(2023/9/8記)
今日の東京市場は良いところなし。SQ通過に伴う損切り、利確のポジション整理が行われた結果が少し影響した可能性がある。

 

下げの原因について市場専門家からは、

SQ通過以外にも米アップル製品の中国での使用制限などを背景に、米中の対立が激しさを増すとの懸念が投資家心理を冷やし、幅広い銘柄が売られた、との解説があった。

筆者はこの解説に違和感を持っている。理由は以下の通り

 

国内経済指標

今日発表されたの主な国内経済指標では、

毎月勤労統計で「実質賃金」は前年同月より2・5%減。減少は16カ月連続。

GDPの2次速報では事前予想値6.0%に反し結果4.8%と失望させる内容

 

特に「毎月勤労統計」のネガティブ・インパクトが大きいように思う。記事を添付。

www.asahi.com

 

民間企業の賃金は3月末の労使交渉を経て4月から6月分の上乗せされた分の賃金をまとめて7月に支払うのが通例。これは賃金の上乗せ分が社会保険料の上昇に跳ね返るのを避けるための措置と言われる。

 

なので、7月分は大幅な上昇、かつ、物価上昇分を考慮した実質賃金上昇率もプラスになると思われていたが、事前予想は裏切られた。

これが意味することは、内需は盛り上がらず、人々は消費支出を抑える方向に向かいそうだ、ということ。そして日本経済は引き続き外需頼みの状態が続きそうだ、ということ。

 

GDP統計では個人消費がマイナスに

上記の「毎月勤労統計」の実質賃金伸び率が16ヶ月連続でマイナス、という統計に加え、本日発表の
GDPの2次速報では事前予想値6.0%に反し結果4.8%


という内容もネガティブ材料。特にGDPの5割以上を占める個人消費が良くない内容だった。
GDPの半分以上を占める個人消費も0・6%減と速報値(0・5%減)から下方修正

設備投資が1・0%減と速報値(0・0%増)から大幅に下方修正

公共投資も0・2%増と速報値(1・2%増)から下方修正

 

www.yomiuri.co.jp

 

むしろ、今日の下げは、これらの悪化した経済指標の発表が効いたのではないか、と思っている。ただ、これは純粋に国内投資家の反応。外国人投資家は違う見方をしているのでは、と考えている。

 

東京市場の今後だが、ひとえに外国人投資家次第
上記の経済指標の予想外の悪化は、国内投資家からは割と重く見られると思われるが、外国人投資家は、それ程でもないと思われる。

 

いま、外国人投資家が日本株を買っている理由は主として東証主導のPBR一倍割れ銘柄に対する厳しい姿勢。

 

株価は万年割安にも関わらずそれで良し、とする日本の経営者マインドが今度こそ変わるかも! という期待から外国人投資家が購入している。その姿勢は上記の経済指標の悪さで変わるか、というとそうでもない気がする(筆者の勝手な思い込みで特に根拠があるわけではありません)

 

一部のアナリストは「本日の下げは絶好の押し目を形成した。来週以降再度の上昇に期待が持てる」とのコメント。来週月曜日がプラスで終わるか、引き続きマイナスで終わるかは今後の展開を考える上で特に重要と考えます。