(2023/9/7記)
外部環境の変化からショックが来るとすると、今考えられるのは原油価格の上昇。
原油価格の上昇
⇒ せっかく収束しかけた米国のインフレが再燃
⇒ FRBが再び金融引き締め
⇒ 米国金利の上昇
⇒ 金利上昇を嫌気して株価が下落
という流れ。これらの事象が一気に起きるわけではないし、今の所そのような事が起きる可能性は低いが、頭の片隅に入れておきたい。「頭の片隅に入れておく」というのは、万が一そのような事が起きたら自分はどうするか、予め2つ、3つの選択肢を考えて用意しておく、ということ
下図はWTI(West Texas Intermediate: 米国の代表的な原油。硫黄分が少ない上質な原油とされる)原油先物の6ヶ月日足。
やや変形だがダブルトップを超えて原油価格が上昇しているのが分かる
下図は米国市場の実態を示す、と言われるSP500指数の日足チャート
25日線は依然下向きで、指数が下がり続け、この25日線の下に潜り込むようになるとちょっと厄介な展開となるかもしれない。 救いは長期を示す75日線が上向きなのと、MACDがGC状態を保っているので、それほど深刻な下げにはならないのではないかと期待できること。
金利が上昇すると売られる、と言われる金価格は既に下落傾向が鮮明。
※日本で金価格が高騰しているのは円安と日銀は当面インフレ退治に乗り出すつもりはなく、日本のインフレ率と金利を比べたら
『日本のインフレ率>金利』
という実質金利がマイナスという状況がこのまま続く、と市場参加者が見ているためと思われる。実質金利がマイナスならキャッシュは目減りしていくので、実物資産を購入するのは正しい選択。
景況感が良くなれば金利は上がるのが当たり前
一方で昨日の米国市場は下げに転じたが、その説明として以下のような事が報じられている。
『ISM非製造業景気指数が予想を上回り、6カ月ぶりの高水準に上昇したことで、米国債利回りが再び上昇し、米株式市場はIT・ハイテク株中心に戻り売りが強まった。FRBの長期に渡る高金利維持への警戒感が強まった。』
しかし、景況感が良くなったら資金需要もより大きくなり、金利が上がるのは当然。これは、良い金利上昇。その意味で心配することはないし、市場の下げも短期で終わると考えて良い。ゆえに昨日の米国市場の反落は気にする必要は今のところ無いと考える。 外したらゴメンなさい。