資産一億円への道 diary

資産一億円達成のための道しるべ

ソーシャルレンディング

アイフル(8515)のソーシャルレンディング

アイフル(8515)がソーシャルレンディングを始めました。といっても1ヶ月以上前のようで既に「そんなの知ってるよ」という方も多いかもしれませんが筆者はごく最近知りました(笑)。アイフルはご存知のように貸金業を営んでおり他の金融機関から資金を借り入れ、それを元手に融資するビジネスを営んでいます。

現在の予定利回りは1.38%で商品の満期は5ヶ月、6ヶ月。この1.38%はweb上では明記されていませんが、おそらく年率換算だと思います。5ヶ月満期のものであれば1.38%の5/12、6ヶ月満期のものなら1.38%の半分が分配金として支払われる。

 

商品スキームは匿名組合を組成し、組合がアイフルに融資を行い、アイフルはその資金で新たな貸し出しを行い満期日に1.38%の分配金と元本を満期日に組合経由で投資家に返済する、というものです。

なお、利回りは予定利回り。また元本の保証はありませんが、アイフルは「今までの融資審査のノウハウの蓄積を利用し元本割れなどは起こさないよう慎重に運用する」とコメントしています。

AG Crowd Funding (ag-crowdfunding.co.jp

 

アイフルにとっては社債で資金調達したほうがコストは安い

ところで、この予定分配率の1.38%ですが、銀行の定期預金よりは遥かに好利回りです。では実際にアイフルはどのくらいの利回りで資金調達をしていたのでしょうか。普通は「他の金融機関からの高い金利での借入を避けて個人相手に安い金利で資金を集めようとしているんだろう」と考えますが、
https://www.ir-aiful.com/jp/investor/rating.html
を見るとまだ返済が終わっていない社債の利率は1%のものが150億円、0.93%のものが200億円と意外と低く1.38%を遥かに下回っています。ちょっと意外です。

 

キャッシュフローを見ても特には問題なさそう

次の疑いは社債発行や他の金融機関からの借り入れが難しくなって個人向けのソーシャルレンディングに走ったのでは、という疑いですが、直近の決算期末のキャッシュフローを見ても特に資金繰りに厳しい感じはありません。

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アイフル キャッシュフロー

アイフルの株を買うよりも利回りは高い。

アイフル配当利回りは0.26%ですから配当狙いでアイフル株に投資するよりは、ソーシャルレンディング経由のほうが遥かに良いです。

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アイフル 配当利回り 2021/10/20現在

 

まあ投資に絶対大丈夫はありませんが、レンディング期間が短い事もあり検討してみても良い金融商品かもしれません。

 

Fiscoソーシャルレンディング一覧画面

ちょっとネット検索をしてみたらFiscoが「【最新19社】ソーシャルレンディング比較おすすめランキング!」という記事を掲載していた。
https://fisco.jp/media/lending-ranking/

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Fiscoソーシャルレンディング一覧画面

★上場企業もマーケティング目的でソーシャルレンディングで資金調達

「公式サイト」を覗いてみて面白いな、と個人的に思ったのは上記ランキングの上から3つ目の「Funds」。

中を見てみると、上場企業にも貸付を行っている。なんで上場企業がソーシャルレンディング経由で資金調達するのか、といえばこれは資金調達が目的ではなく企業の知名度アップ、マーケティング、企業ファンを作りたい、という目的があるそうだ。

 

利用企業の中にはアイフル、メルカリ、サッカーのジェフユナイテッドなども名を連ねている。

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レンディング利用企業の一部 Fundsの取り扱い企業から

 

そのメルカリだが、直近の自己資本比率は14.9%とやや心配なレベル。

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メルカリ 自己資本比率

ただ、キャッシュフローは営業キャッシュフローは33.67億円、フリーキャッシュフローは102.74億円と問題なく回っている。

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メルカリ キャッシュフロー

 

ソーシャルレンディングの満期までの期間は一年未満の短期ということもあり、メルカリが資金返済に困るかと言うとそれ程心配することもなさそうだ。無論、確定的なことは言えないが。。。

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メルカリのソーシャル借入 Funds社資料より

資金運用の一つとして考えてみてもよいのかもしれない