3月末決算会社の決算発表が進んでいます。
何回かに分けて、気が付いた銘柄について分析していきます。
★オムロン(6645)
4月26日大引け後に発表した22年3月期決算(連結、米国会計基準)は
売上高7629億2700万円(前期比16.4%増)、
純利益614億円(同41.8%増)だった。ROE(自己資本利益率)は9.7%。
今期の業績見通しは
売上高8500億円(前期比11.4%増)、
純利益630億円(同2.6%増)。
年間配当予想は98円(前期92円)。
8期ぶりに過去最高益を更新する見通し。3期連続増益になる。
この結果を受けて4月27日にゴールドマン・サックスは目標株価を10,000→10,500に値上げした。株価は5月2日の終値ベースで 7,666円 。
会社側の決算発表資料では「4Q期間における変化対応力の発揮」と題して1ぺーじを割き「ロシアでの事業中断、上海ロックダウンの影響がそれぞれネガティブに8億円、15億円あったが、納入リードタイムの短縮等で52億円のポジティブ変化を生み出した」と説明している
2022年度の業績見通し説明では対前年度比売上高変動要因で
為替差益 315億円
業績変動リスク(上海ロックダウンの長期化等) マイナス100億円
を見込み売上高予想を8,500億円(対前年度比 +11%)と発表。
仮に業績変動リスクが杞憂に終われば予想売上高は9,500億円(対前年度比 +24%)となる。
業績発表を受けたチャートは下げ止まりの形。また週足でMACDがGCしそう。
★キャノン(7751)
4月26日に発表した22年12月期第1四半期決算(連結、米国会計基準)は
売上高8793億5000万円(前年同期比4.4%増)、
純利益459億7500万円(同3.4%増)。
併せて、通期予想の上方修正を発表。
営業利益を3600億円→3700億円(前期は3027億円)に2.8%上方修正し、増益率が18.9%増→22.2%増に拡大する見通し。
【22年12月期業績・配当予想】
売上高 3兆9800億0000万円(13.3%増)
営業利益 3600億0000万円(27.7%増)
税引前当期純利益 3700億0000万円(22.2%増)
当期純利益 2520億0000万円(17.4%増)
1株当たり当社株主に帰属する当期純利益 241円00銭
27日にマッコリ証券ではキャノン株式を「強気」と評価。
目標株価は3,685→3,750へと引き上げ。
また岩井コスモ証券は同日、キャノン株の投資判断を「B+」から「A」に引き上げ。目標株価は3,100円から3,700円に引き上げ。
同社公表の1Q決算分析では、部材や物流費上昇のコストアップの一部を販売価格に転嫁したとあります。
「2022年 最新見通しのポイント」と題する会社側説明資料では、
部品の逼迫について、取り組みの成果が着実に出てきている。
バックオーダーや受注残が豊富にあると示唆する説明を載せている。
営業利益面では、
為替効果で252億円のプラス
国際輸送費の上昇を価格に反映させていく、
としている
キャノンの週足チャートでは、4月26日の1Q決算を受けて、同週に大きな下ヒゲを就けた。また余り力強いとはいえないものの、週足MACDはGCを保っており、連休明けの株価動向は要注目と考える。